鋼管杭とは

鋼管杭Q&A

現場不等厚溶接および現場同厚異規格溶接は可能か?
  1. 現場不等厚溶接

鋼管杭(鋼管矢板)の断面変化位置では、急激な板厚変化による応力集中が考えられる。よって、板厚の異なる鋼管杭(鋼管矢板)を溶接する場合は、JIS A 5530に示されているように、削成部(断面変化部)を設け、応力集中を緩和する処置を行い、応力集中の弱点を補うため工場溶接を原則とする。

  1. 現場同厚異規格溶接

(1)異規格現場溶接に関する基準

 「港湾の施設の技術上の基準・同解説(下) 第4編施設編 2.4.6」(平成19年7月 国土交通省港湾局監修 社団法人 日本港湾協会発行)には、「鋼管杭の板厚又は材質の変更部の接合は原則として工場円周溶接として、溶接部の形状はJIS A 5525による」となっている。
 ただし、やむを得ない状況により現場にて異規格溶接を行う場合は、強度の高い方の溶接材料を選定し、工場円周溶接と同等の溶接品質を確保するため入念に溶接準備を行い、溶接作業にあたっては適正な溶接条件を選定し、正しい運棒により欠陥のないように溶接するなど注意が必要である。

(2)溶接材料

 「港湾の施設の技術上の基準・同解説(上) 第3編作用及び材料強度条件編 2.2」(平成19年7月 国土交通省港湾局監修 社団法人 日本港湾協会発行)には「強度の異なる鋼材を接合するときには強度の低い方の鋼材に対する値をとる」となっている。
 また、「道路橋示方書・同解説 Ⅰ共通編Ⅱ鋼橋編 17.4.2 溶接材料 表-17.4.1」(平成14年3月 社団法人 日本道路協会)では「強度の異なる鋼材を溶接する場合:低強度側の母材の規格値と同等もしくはそれ以上の機械的性質を有する溶接材料」を用いることになっている。

以上より発注者との協議の上、設計、施工上の都合により異材質(規格)を現場円周溶接することが可能な仕様であれば、現場溶接時の作業環境の整備、および適正な溶接条件、品質維持、管理等に留意して溶接欠陥のないような溶接作業を行うことを条件とすれば溶接は可能と考えられる