平成27年度事業報告

1.事業概要

平成27年度は任期満了で辞任した藤野伸司理事・会長に変わり、新たに小倉滋氏を理事・会長に迎え、さらなる発展を目指してきた。そして、技術協会活動並びに組織・運営体制の充実に注力してきた。

1-1 理事会、社員総会等の開催とその内容

平成27年度の協会は、組織の充実、発展を図るための諸課題について技術総括委員会が主体となり運営内容の成分化・ 見直しを進め、理事会にて適宜審議を行いながら運営方針と協会組織の再構築を行った。

(理事会、社員総会等の審議内容)

会議名 開催日 審議内容
監査 H27.5.19
  • H26年度会計監査、業務監査
第二十四回理事会 H27.6.3
  • H27年度定時社員総会・第二十五回理事会の議事進行予定と議案の審議・承認
    • 理事・監事候補の選任、会長候補の選定について
    • 平成26年度事業報告、H26年度収支決算報告について
    • 平成27年度事業計画、H27年度収支予算案について
  • 技術総括委員長の交代について審議・承認 他
平成27年度定時社員総会 H27.6.19
  • 理事・ 監事の選任について承認
  • 平成26年度事業報告、決算報告並びに余剰金処分案について承認
  • 平成27年度事業計画、収支予算案について承認
第二十五回理事会 H27.6.19
  • 会長選定について承認
平成27年度
特別講演会
H27.10.15
  • 鉄道における鋼管杭の技術動向
    講師:青木 一二三氏 (当協会 施工専門委員会 委員)
第二十六回理事会 H27.10.15
  • H27年度上期活動報告〔建築基礎技術委員会、製品技術委員会、防食技術委員会、施工専門委員会、施工管理普及委員会の5委員会〕
  • 技術総括委員会報告
第二十七回理事会 H27.12.10
  • H28年度活動計画案とH28年度収支予算概要について承認
  • 技術総括委員長の交代について承認
  • 施工会社の会員化について報告
  • H27年度上期活動報告〔 道路・鉄道技術委員会、港湾技術委員会、鋼矢板技術委員会の3技術員会〕
第二十八回理事会 H28.3.31
  • 施工会社の会員化について承認
  • 定款の改定について承認
  • 規定類の改定、制定について承認
  • 基礎施工資格制度検討会への参加について承認
  • 移動等に伴う新役員候補と選任手続きについて承認
  • 移動に伴う技術総括委員、技術総括委員長の選任について承認
  • 嘱託社員の雇用について承認
  • H27年度予算執行見通しとH28年度事業計画案・収支予算案について報告
1-2 文書の発行及び広報活動

下表に示す技術資料の改訂・新規発行を行うと共に、「明日を築く84号」を発刊した。

種類 種別 資料名 発行月
技術資料 鋼管杭・鋼管矢板
  • 鋼管矢板基礎頂版接合部 鉄筋スタッド式施工要領
H27.8
  • 鋼管矢板基礎継手の正負交番せん断試験レポート
H28.1
  • 縞鋼管高耐力継手の正負交番せん断試験レポート
H28.1
  • 「改定鉄道構造物等設計標準・同解説( 基礎構造物 )」設計計算例-鋼管矢板基礎-
H28.3
  • 重防食鋼管杭・鋼管矢板製品仕様書
H28.3
技術資料 鋼矢板
  • 重防食鋼矢板製品仕様書
H28.3
広報誌 全般 「明日を築く84号」
  • 寄稿
    港湾における鋼管杭・鋼矢板の利用にまつわる課題(東京理科大学:菊池喜昭教授)
  • 未来フロント
    • 最大クラスの津波に備える
      津波対策水門の基礎を固める鋼管杭
      釜石市ほか岩手県・三陸海岸での海岸防潮堤および津波水門建設工事
    • 省スペースで近接施工に強みを発揮
      施工性のよさで経済メリットと強靭な素材の頼もしさもアピール
      徳島県/吉野川下流域および那珂川・桑野川における鋼矢板を用いた河川堤防の地震・津波対策
  • テクニカルノーツ
    • 鋼管杭の防食法に関する研究(波崎海洋研究施設における重防食被覆鋼管杭の30年暴露試験結果の概要)
H28.3
ウェブサイト 全般 公式サイト
  • 技術資料アップロード
    中掘り杭工法施工ガイドライン(案)
    鋼管杭・鋼管矢板の附属品の標準化改訂第10版
    鋼管矢板基礎の継手せん断試験のレポート
H28.3
1-3 論文執筆

下表に示す 論文を執筆・投稿した。

種別 論文タイトル 投稿・掲載先 発行月
鋼管杭・
鋼管矢板
  • 打込み鋼管杭の技術の変遷
土木技術 H27.9
  • 自立矢板式係船岸の鋼管矢板に生じる二次抗力の設計法について
土木学会学術講演会 H27.9
  • 回転杭の施工・施工管理方法について
地盤工学会誌 H28.5
1-4 技術講習会等の開催

当協会主催のほか、関東地整や他協会等と共催で、鋼管杭、鋼矢板に関する技術講演を東京他で13回実施した。

開催日 名称 主催 場所 内容
H27.4.17 日本建築学会近畿支部基礎構造部会講習会 (一社)日本建築学会近畿支部 大阪 鋼管杭・鋼矢板における最近の動向
H27.6.3 鋼構造技術者育成講習会 (一社)日本鋼構造協会 東京 鋼製基礎・鋼管杭について
H27.6.19 TBS工法協会 研修会 TBS工法協会 埼玉 JASPP道路・鉄道技術委員会 最近の取り組みについて
H27.9.1 「道路橋」に関する講習会(札幌) (公社)日本道路協会 札幌 杭基礎施工便覧(既成杭)の内容について
H27.9.8 「道路橋」に関する講習会(東京) (公社)日本道路協会 東京 杭基礎施工便覧(既成杭)の内容について
H27.9.11 「道路橋」に関する講習会(大阪) (公社)日本道路協会 大阪 杭基礎施工便覧(既成杭)の内容について
H27.10.8 鋼管杭基礎・鋼管矢板基礎の中掘り杭工法施工ガイドライン説明会 (一社)鋼管杭・鋼矢板技術協会 東京 ①施工ガイドラインの内容説明
②支持層確認・判断の詳細説明
H27.10.23 H27年度「橋梁の維持管理事例と留意点」に関する講習会 (一社)建設コンサルタント協会関東支部道路構造物専門委員会 東京 杭基礎便覧の改定ポイントと鋼管杭の設計・施工と維持管理
H27.12.2 平成27年度鋼矢板・鋼管杭に関する技術講習会 (一社)建設コンサルタント協会関東支部河川専門委員会 東京 ①鋼矢板の適用例
②震災・津波対策における鋼矢板・鋼管杭の適用事例
③重防食製品の性能について
H27.12.11 H27年度構造土質検討グループ第2回3技術講習会 (一社)建設コンサルタント協会中部支部 名古屋 杭基礎便覧の改定ポイントと鋼管杭の設計・施工と維持管理
H28.1.29 鋼矢板に関する技術講習会 関東地整 江戸川河川事務所 東京 鋼矢板技術について(主に製品・設計・施工)
H28.1.29 第21回地盤工学に関わる実務者報告会 (公社)地盤工学会北陸支部 新潟 鋼矢板の適用事例について
H28.2.16 海洋暴露試験30年の研究成果 合同報告会 土木研究所・港湾空港技術研究所 東京 波崎海洋研究施設における鋼管杭の防食法に関する長期暴露試験について

2.委員会活動

理事会、技術総括委員会の以下の活動方針の下、各委員会活動を行った。

(共通)

(1)技術総括委員会にて、活動の企画・立案・管理を行った。
(2)外部委員長、委員を招聘した施工専門委員会を設置して施工管理要領等の審議、オーソライズを図った。
(3)平成27年度から施工協会または施工社を委員に加えた「施工管理普及委員会」を設立し、各種工法の施工管理要領等の作成及び講習会開催による施工専門業者への普及を図った。また、施工記録蓄積・標準化を図るべく、検討を重ねた。
(4)各技術委員会(製品技術委員会を除く)に学識経験者の外部委員を招聘し、委員会活動の透明性の確保、活動内容の高度化を図った。
(5)技術普及のための技術説明会、論文執筆・投稿を行った。
施工専門委員会
  • 各鋼管杭工法におけるJASPP版施工管理要領の内容審議、普及状況確認。(既発刊の中掘り杭:講習会状況確認、回転杭:最終稿審議終了/発刊H28年度に延期、鋼管ソイル杭:初校審議)。
  • 道路・鉄道技術委員会活動における土研岩共研、土研SIP共研や学助成の進捗状況、内容確認。
  • 基礎施工資格制度検討会準備会における施工品質確保に向けた、施工管理向上、高度化への取組み方針に対する外部委員への意見照会。
施工管理普及委員会
  • JASPP版施工管理要領として、中掘り杭の講習会実施、回転杭の最終稿作成、鋼管ソイル杭の初校作成。
  • 施工・施工管理の実態把握として、中掘り杭工法を主対象にJASPP版施工要領の記載内容と実態の乖離やばらつきが見られる事項について整理。
  • 各鋼管杭施工法(中掘り杭、回転杭、鋼管ソイル杭)における掘削抵抗による地盤評価、支持層判断における課題抽出、施工標準化可能範囲の検討。
道路・鉄道技術員会
  • 岩盤を支持層とする杭の支持力評価法(土研共研)において、評価の枠組み確立(岩種区分、工法分類)、中掘りセメント注入工法の杭先端ずれ止め標準仕様案設定(押抜き試験による性能確認完了)、岩における動的載荷試験の適用可能性確認(学助成:模型試験実施)。
  • SIP共研(土研)による流動化に対する橋台耐震補強構造において、補強構造・仕様設定方針の提案、構造性能の把握・構造絞込みに向け土研での遠心模型試験実施中(~H28.7)。
  • 井筒基礎設計法の整備(立体骨組プログラムの妥当性検証、鉄筋スタッド方式の施工要領運用手引き作成、鉄道向け設計計算例の発刊)。
港湾技術委員会
  • 港湾基準改定に向けた鋼管杭支持力式の精度検証とJASPP設計提案式(MφモデルのFLIPにおける適用性)の共同研究(港空研)。
  • 学助成(大径杭先端支持力のメカニズム、桟橋の簡易耐震診断手法、多層地盤における鋼矢板壁の弾性解法)のフォロー。
建築基礎技術委員会
  • 中掘り杭方式での高支持力埋め込み杭工法の施工管理要領の作成。
  • 地震時の地盤の液状化に伴う高層建築物の鋼管杭の損傷予測法提案、抑制法の開発の一環として杭頭部中詰め模擬試験体での遠心模型実験を実施。
鋼矢板技術委員会
  • 「河川堤防の液状化対策の手引き(土木研究所資料)」発刊、堤内側法尻透水性矢板の性能を浸透流解析にて検証。
  • 鋼矢板Q&A集の改定。
製品技術委員会
  • JIS規格改正に伴い重防食被覆材料の試験法等の仕様変更を実施。「鋼管杭・鋼矢板製品仕様書」を改定。
  • 技術ノウハウの再整理(吊金具の計算例の見直し、製品Q&A集の見直し、ショートビード対策)。
防食技術委員会
  • 波崎桟橋調査暴露30年の総まとめと合同報告会の開催(港空研共研)。
  • 港湾施設の老休化問題に関する検討(鋼管杭の鋼板溶接による補修方法の試設計)。

3.その他の委員会

基礎施工資格検討会(準備会)

基礎の厳格な施工管理・品質確保を図るため、技術力の高い施工管理技術者を確保する目的から、基礎広範に渡る資格制度検討会を設置すべく、平成28年1月から日本基礎建設協会、コンクリートパイル建設技術協会、地中連続壁協会、全国圧入協会、圧気協会と準備会を開催して検討会の要否、体制、課題等の検討を進めてきた。3月の準備会で基礎資格制度検討会の設置について、参加各協会の賛同が得られたため、平成28年度から「基礎資格制度検討会」を設け、新資格制度の検討に着手する。

4.事務局員の移動

平成27年6月以降において下記の職員の異動があった。

(1) [新]技術次長 上醉尾義明(平成28年4月1日付けで新日鐵住金株式会社から出向)
 [旧]技術部長 楠本 操(平成28年3月31日付で新日鐵住金株式会を退職 出向解除)
(2) [新]冨士原 美千代(平成27年10月1日付で株式会社リクルートスタッフィングより派遣)
 [旧]三輪 潤子 (平成27年10月9日付で退職)
(3) [新]技術部長 楠本 操(平成28年4月1日付けで嘱託職員として採用;非常勤)