2018年度( 平成30年度) 事業報告

1.事業概要

2018年度は辞任された谷本 進治理事・会長に代わり、新たに安藤 豊氏を理事・会長に迎え、我が国における鋼管杭・鋼矢板の技術進歩・発展を図るため諸活動を推進してきた。特に、各設計基準の改定対応や施工管理厳格化に対応のため当協会で作成した施工管理要領のオーソライズ、鋼管杭施工管理技術者の育成等に協力してきた。

1-1 理事会、社員総会等の開催とその内容

当協会は、技術総括委員会が主体となり運営方針等を協議し、下記に示す理事会、社員総会等にて適宜審議を行いながら運営を行ってきた。

(理事会、社員総会等の審議内容)

会議名 開催日 審議内容
書面決議による社員総会 2018.4.16
  • 辞任された理事の後任理事の選任について承認
書面決議による社員総会 2018.4.16
  • 辞任された会長の後任会長の選定について承認
監査 2018.5.11
  • 2017年度会計監査、業務監査
第38回理事会 2018.6.7
  • 2018年度定時社員総会・第39回理事会の議事進行予定と議案の審議・承認
    1) 施工賛助会員の退会と入会について承認
    2) 2018年度定時社員総会 議案について承認
    3) 理事候補、代表理事候補について承認
    4) 2017年度事業報告、2017年度収支決算報告について承認
    5) 2018年度事業計画案、2018年度収支予算案について承認
    6) 技術総括委員長の交代について承認
  • 鋼管杭施工管理士検定試験他について報告
  • 2018年度技術委員(外部委員含む)について報告
  • 技術委員会報告〔建築基礎技術委員会〕
2018年度定時社員総会 2018.6.22
  • 理事の選任について承認
  • 2017年度事業報告、決算報告について承認
  • 2018年度事業計画案、収支予算案について承認
第39回理事会 2018.6.22
  • 代表理事の選定について承認
第40回理事会 2018.10.16
  • 2018年度上期活動概要について報告
  • 2018年度上期活動報告〔施工管理普及委員会、道路・鉄道技術委員会、港湾技術委員会、建築基礎技術委員会、鋼矢板技術委員会の5委員会〕
第41回理事会 2018.12.6
  • 2018年度活動成果、2019年度事業計画案について承認
  • 2018年度予算執行状況、2019年度予算案について報告承認
  • 技術総括委員長の交代について承認
書面決議による社員総会 2019.1.8
  • 辞任された理事の後任理事の選任について承認
第42回理事会 2019.3.18
  • 2019年度委員会組織案と事業計画案について承認
  • 特別研究委員会の発足について承認
  • 2018年度鋼管杭施工管理士検定試験結果について報告
1-2 文書の発行及び広報活動

下表に示す技術資料の改訂・新規発行を行うと共に、「明日を築く87号」を発刊した。

種類 種別 資料名 発行月
技術資料 鋼管杭・鋼管矢板
  • 鋼管杭・鋼管矢板の附属品の標準化(改定第10版第3刷)
2018.6
  • SLぐい製品仕様書(第8版)
2018.10
  • 重防食鋼管杭・鋼管矢板 施工の手引き(第4刷)
2018.11
  • 平成29年道路橋示方書に基づく鋼管杭による橋脚基礎の設計計算例【Edition 1.1】
2018.11
  • 重防食鋼管杭・鋼管矢板製品仕様書(第9版)
2019.2
技術資料 鋼矢板
  • 重防食鋼矢板製品仕様書
2019.2
広報誌 全般 「明日を築く87号」
  • 寄稿
    杭基礎の信頼性と協会の役割
    ( 国総研 構造・基礎研究室長 七澤利明氏)
  • 未来フロント
    高速道路ネットワーク形成に向け大深度長尺の基礎杭を低騒音・低振動かつ迅速に施工( 四国横断自動車道建設工事)
  • テクニカルノーツ
    Part1
    岩盤を支持層とする鋼管杭基礎の設計法・施工法に関する共同研究( 道路・鉄道T C 岩チーム)
    Part2
    鋼材を用いた河川堤防の液状化対策工法( 鋼矢板TC )
2019.3
1-3 論文執筆

2018年度は下表に示す論文を執筆・投稿した。

種別 論文タイトル 投稿・掲載先 発行月
鋼管杭・
鋼管矢板
  • 鋼管杭・鋼管矢板の設計におけるポイントと設計計算例
基礎工 Vol.46 No.4 2018.4
  • レベル2地震動に対する鋼管部材の耐震性能照査の改訂
基礎工 Vol.46 No.5 2018.5
  • ドイツバウアー社内展示会およびパリインターマット( 国際建設機械見本市)へ参加して
土木施工 Vol.59 No.8 2018.8
  • 径厚比の違いを考慮した鋼管杭の耐震性能照査法の提案- 港湾施設に対する検討-
平成30年度土木学会全国大会第73回年次学術講演会 2018.8
  • 連載 私の本棚「道路橋技術基準の変遷」
土木学会誌 Vol.103 No.9 2018.9
  • 軸圧縮を受ける鋼管杭頭部の局部座屈性状(その1) 鋼管杭頭部圧縮載荷実験
2018年度日本建築学会大会(東北) 2018.9
  • 軸圧縮を受ける鋼管杭頭部の局部座屈性状(その2) ずれ止めの有無による応力伝達機構の実験的検討
2018年度日本建築学会大会(東北) 2018.9
  • 軸圧縮を受ける鋼管杭頭部の局部座屈性状(その3)数値解析モデルの構築と鋼管-コンクリート間の応力伝達機構の解明
2018年度日本建築学会大会(東北) 2018.9
  • 押込み杭の支持力係数の提案
2018年度日本建築学会大会(東北) 2018.9
  • 局部座屈及び液状化地盤での動座屈による鋼管杭の限界状態
2018年度日本建築学会大会(東北) 2018.9
  • 鋼管杭採用に際して留意すべき条件
基礎工 Vol.46 No.10 2018.10
  • 建設機械あれこれ
基礎工 Vol.47 No.2 2019.2
1-4 技術講習会等の開催

当協会主催のほか、他協会等と共催で、鋼管杭・鋼矢板に関する技術講演を東京他で10回実施した。

開催日 名称 主催 場所 内容
2018.5.29 土木インフラセミナー治水対策(河川・ダム)編 新建新聞社 長野 鋼材を用いた河川堤防の液状化対策工法
2018.6.8 TBS工法協会 研修会 TBS工法協会 大宮 鋼管杭・鋼矢板技術協会の活動について
2018.6.14 鋼構造技術者育成講習会 (一社)日本鋼構造協会 東京 鋼製基礎・鋼管杭について
2018.6.24 鋼管杭施工管理技術者育成講習会 (一社)全基連(JASPP共催) 大阪 講習会テキストに基づいて実施
2018.7.16 鋼管杭施工管理技術者育成講習会 (一社)全基連(JASPP共催) 東京 講習会テキストに基づいて実施
2018.9.26 基礎工技術展セミナー フジサンケイビジネスアイ 東京 道路橋技術基準について
2018.10.2 平成29年道路橋示方書改定に関する講習会 (一社)建コン協関東支部道路構造物専門委員会 東京 平成29年道路橋示方書による鋼管杭基礎の設計/概要と留意点
2018.10.16 JASPP特別講演会 (一社)鋼管杭・鋼矢板技術協会 東京 港湾基準の改訂のポイントについて
講師:国総研主任研究官 竹信 正寛氏
2018.12.5 平成30年度構造土質検討グループ第2回技術講習会 (一社)建コン協中部支部構造土質委員会 名古屋 平成29年道路橋示方書による鋼管杭基礎の設計/概要と留意点
2018.12.6 平成30年度鋼管杭・鋼矢板に関する技術講習会 (一社)建コン協関東支部河川専門委員会(JASPP共催) 東京 鋼材を用いた河川堤防の液状化対策工法他

2.委員会活動:2018年度

理事会、技術総括委員会の共通活動方針の下、各委員会活動を行った。

(共通)

(1)技術総括委員会にて、活動の企画・立案・管理を行った。
(2)外部委員長、委員を招聘した施工専門委員会による施工管理要領等の審議、オーソライズを図った。
(3)施工社( 施工協会) を委員に加えた「施工管理普及委員会」にて、各種工法の施工管理要領の普及を図った。また、「鋼管杭- 施工と施工管理- 」を用いた「鋼管杭施工技術者育成講習会( 主催: 全基連 共催: JASPP、JPA ) 」を開催し、鋼管杭の施工技術者の育成、技術向上を図った。
(4)各技術委員会(建築基礎技術委員会、製品技術委員会を除く)に学識経験者の外部委員を招聘し、委員会活動の透明性の確保、活動内容の高度化を図った。
(5)技術普及のための技術説明会、論文執筆・投稿を行った。

( 各委員会の活動概要)

施工専門委員会
  • 施工管理要領の審議とオーソライズ; 岩盤を支持層とする杭の施工管理上の留意点の報告、打撃工法の施工管理要領案の審議
  • 道路・鉄道技術委員会の活動状況報告・審議
  • 施工管理資格制度の推進フォロー
施工管理普及委員会
  • 施工管理要領の作成; 岩盤を支持層とする杭の施工管理上の留意点を整理
  • 杭基礎施工便覧への対応; JASPP版施工管理要領に基づき、杭基礎施工便覧原稿策定へ協力
  • 施工管理資格制度推進のための支援活動; 講習会講師派遣、講習会テキストおよびプレゼン資料の改定
道路・鉄道技術委員会
  • 道路橋示方書改定対応; 試設計例の発行と建コン協講習会への参画
  • 杭基礎設計・施工便覧改定対応; 日本道路協会の委員会に参画し、鋼管杭の設計・施工に関する部分の執筆
  • 岩盤を支持層とする杭支持力の評価法の研究; 土研他との岩共研の完遂
  • 流動化に対する橋台補強構造の開発; 土研SIP共研の完遂
  • 鋼管矢板基礎設計施工便覧の改定対応; 設計法の課題抽出
港湾技術委員会
  • 港湾基準改定フォロー; 新基準に基づく設計感度分析と桟橋構造の設計例題策定
  • 既設港湾施設更新の設計法に関する研究; 更新事例を対象に試設計・感度分析の実施
  • バイブロハンマ工法の支持力特性の再評価; 既設データ、新規入手データに基づき再整理
建築基礎技術委員会
  • 鋼管杭( 杭頭部) の耐力評価; 耐力と変形性能の評価方法と評価式を「基礎指針( 改定版) 」に反映
  • 鉄連学助成テーマによる研究活動; 鋼管杭の地震時応力評価法の研究、水平方向地盤ばね履歴特性の検討・解析ツールの改良と解析結果の妥当性の検証他
  • 外部委員会活動への参画; 「建築基礎構造設計指針(2019発行) 」改定対応( 建築学会)、「建築工事標準仕様書 JASS3・4」改定小委員会( 建築学会)、RC基礎構造部材の耐震設計WG( 建築学会) 、「H31年度版建築工事監理指針」改訂委員会 土・地業分科会( 公共建築協会)
鋼矢板技術委員会
  • 河川堤防の液状化対策; プレストレスト矢板工法の具現化検討、動的解析による液状化対策効果の確認
  • 沈下対策鋼矢板の性能再評価;PFS工法の再評価と耐震性能に関する技術委員会( 国際圧入学会) への参画
  • 鋼矢板護岸の補修・補強更新; 鋼矢板護岸の補修・補強・更新技術の体系整備
  • 鋼矢板工法の課題への対応; 鋼矢板現場溶接Q&Aの原稿の作成
製品技術委員会
  • 規格・技術資料の改訂推進; JIS A 5525とJIS A 5530の同時改正対応( 審議が完了し、2019年版発行へ)
  • 技術ノウハウの再整理; 附属品取付け寸法公差の標準化、コイル継ぎ溶接部の検査要領(案)作成
  • 2017年度活動報告まとめ
防食技術委員会
  • 波崎観測桟橋調査; 34年目現地調査および補修
  • 海水シャワー曝露試験材調査; 曝露試験材( 10年) の外観観察・体積固有抵抗・付着力の試験・塗装端部の調査を実施
  • 重防食関連技術資料の改訂; 重防食鋼管杭・鋼管矢板施工の手引き、重防食鋼管杭・鋼管矢板製品仕様書、重防食鋼矢板製品仕様書の改訂

3.その他の活動

2018年度鋼管杭施工管理資格関連の活動報告
◆鋼管杭施工管理資格制度関連事業への参画および共催・単独事業の実施
① 鋼管杭施工管理士検定試験委員会への参画
  • JASPP委員:委員長、委員5名および事務局
② 講習会事業への共催 (主催:全基連 共催:JASPP/全国圧入協会)
  • 講習会開催(2回):東京(7/16)158名参加、大阪(6/24)107名参加
③ 鋼管杭の施工管理技術者のためのテキストの軽微な修正・出版
  • 鋼管杭施工管理士として必須の知識をとりまとめたテキストの誤字の修正
  • JASPPの単独事業として編集および出版(500部)
    ((株)総合土木研究所に印刷販売委託)
  • 鋼管杭施工管理技術者育成講習会のテキストとしても使用