2020年度 事業計画

1.事業計画概要

当技術協会は、建設工事の基礎材料である鋼管杭・鋼管矢板・鋼矢板に関する豊富な材料・製品技術や道路・鉄道・港湾・河川・建築分野他の設計・施工技術を保有している。引き続き、これらの技術の更なる発展を図り、公的オーソライズ化を促進し、広く普及活動を行うことによって、経済的で安心・安全な社会資本に資する活動を推進こととしているが、今年度においても新型コロナウィルスの影響により不透明な部分も想定される中で、リモート会議の利用等も含め活動を推進できるように対処していきたい。
そのような状況下ではあるが、今年度も近年の社会要請である施工管理の厳格化に対応すべく、これまでと同様、技術基準類や施工管理要領の制定・オーソライズ化を当協会主導で進めていくこととする。特に、打込み杭工法の設計および施工管理に関していくつかの技術課題が残されており、昨年に立ち上げた打込み杭特別研究委員会において、打込み杭工法の設計・施工管理に関する技術課題に対する再整理検討を行うとともに、その成果を今後の基準類改訂へ提案・反映を目指すこととする。
また、設計基準類の改訂対応についても精力的に取組むこととし、21年ぶりに改訂されようとしている鋼管矢板基礎設計施工便覧の改訂作業を当協会主導で進め、今年度の発刊を目指す。建築分野では、建築基礎の二次設計法の確立に向け鋼材の特性を評価した研究開発を進めており、その研究成果をオーソライズの上、2021年に発令予定の機能維持ガイドラインへの反映を目指す。鋼管杭の施工に関しては、施工管理技術の標準化、管理手法の高度化、また昨年に引き続き、鋼管杭施工管理技術者育成のための技術講習会の共催、講習会テキスト( 鋼管杭- 施工と施工管理- ) の修正作業、鋼管杭施工管理士資格制度への協力などに取り組む。

(1) 総会、理事会の開催
組織体制、運営・管理の基本方針を決定する。
(2) 品質および利用技術向上のための調査・研究、基準化に向けた活動
活動内容の詳細を「2.委員会活動計画:2020年度」に示す。
(3) 文書の発行および広報活動
技術資料、パンフレット等に関する必要な改訂・作成を行う。また、ホームページへの情報公開を進め、内容の充実化を図る。他学協会への出展等による当技術協会のPR活動を行う。
(4) 技術説明会の開催
本年度についても、機会を捉え技術説明会等を開催し、技術PR活動を行う。

2.委員会活動計画:2020年度

以下の研究および技術活動を予定している。

(各委員会の活動計画概要)

施工専門委員会
1.鋼管杭工法の施工要領オーソライズ/普及活動
  • 施工管理要領(改訂版)の講習会や運用状況フォローおよび施工管理の高度化・施工データの調査・分析結果について評価
2.鋼管杭の信頼性・競争力向上への取組み
  • 鋼管矢板基礎の設計・施工便覧への掲載内容や補強更新技術の検討結果および打込み杭技術のデータ整理・検討結果について評価
3.鋼管杭の施工管理資格制度の運営支援と講習会開催
  • 講習会テキスト改訂・講習会実施と基礎施工資格制度運営フォロー
施工管理普及委員会
1.施工管理要領の改定と周知
  • 中掘り杭・鋼管ソイル・回転杭・打撃工法の施工管理要領の講習会および赤本(鋼管杭-その設計と施工-)の施工関連について改訂方針の検討
2.施工管理の標準化・管理手法の高度化
  • 施工データ収集のスキーム構築と課題抽出および施工データの活用方法・施工管理の標準化の検討
3.鋼管杭施工管理技術者育成のための支援活動
  • 講習会テキストの改訂および講習会の開催支援
打込み杭特別研究委員会
1.打撃工法の施工管理の高度化
  • 打止め管理手法の高度化と信頼性向上および支持力発現メカニズムの解明
2.バイブロハンマ工法の施工管理の高度化
  • 小径杭での実フィールド試験による周面摩擦力度の発現・回復特性の把握
3.鉄連学助成テーマのフォロー
  • 先端支持力機構の解明とバイブロハンマ貫入現象の解明、鋼管杭の貫入抵抗および可視化、鋼管杭打込み時の部材周面地盤の挙動観測および開端杭の先端閉塞現象の数値解析技術のフォロー
道路・鉄道技術委員会
【鋼管杭チーム】
1.施工情報を活用した信頼性向上の検討
  • 施工時情報の取得を前提とした合理的な設計法・施工管理手法の検討、施工時情報による回転杭支持層確認の高度化と支持力信頼性の評価および回転杭工法以外での施工時情報の利用展開の検討
2.耐震補強構造の検討
  • 橋台前面壁補強の設計法の検討、橋脚非剛結型補強のフォローおよび増し杭結合部の構造性能評価共研への対応
3.赤本(鋼管杭-その設計と施工-)改訂への対応
  • 道示・杭基礎便覧の改定を踏まえ、解説・設計例にその内容を盛り込んで編集した赤本(鋼管杭-その設計と施工-)の原案の作成
4.杭基礎設計・施工便覧への対応
  • 杭基礎・鋼管杭について適切に表現された便覧発刊へ協力および便覧の趣旨を踏まえたJASPP資料の改定・鋼管杭に対する補足資料の作成
【鋼管矢板基礎チーム】
1.鋼管矢板基礎の設計計算例(H29道示対応)の発行
  • 鋼管矢板基礎設計例の発刊および設計ソフト(フォーラムエイト)の整備フォロー
2.鋼管矢板基礎設計・施工便覧改定への対応
  • 試算等による設計細部の妥当性の検討、施工および施工管理のチーム会議にて改定内容の検討およびH29道示に対する現行便覧の課題整理・課題対応のうえ新便覧案の作成
港湾・河川技術委員会
【港湾チーム】
1.既設港湾施設の更新設計の検討
  • 更新設計に対するJASPP版技術資料取りまとめ・発行と検討成果の論文投
2.桟橋の性能規定化に向けた検討
  • 現行港湾基準の積み残し課題に対する整理とアクション策定および鋼管杭の特性を生かした方針・方向性案の整理
3.港湾基準改定フォロー
  • 新基準に対応した赤本(鋼管杭-その設計と施工-)の例題案の改訂
4.波崎桟橋防食観測調査
  • 36年目防食観測データ収集および観測結果のまとめ
5.防食補修関連対応
  • 防食補修マニュアルの改訂および東京港腐食対策技術検討会への協力
【河川チーム】
1.護岸補修補強更新マニュアルの普及
  • 護岸補修補強更新マニュアルの発行および建コン協との連携による普及推進
2.河川堤防液状化対策関連
  • PFS工法設計施工マニュアルの改訂およびグラベルドレーンによる河川盛土液状化対策
3.堤防補強・洪水対策への対応
  • 新しい洪水対策・堤防構造・補強技術として芯壁堤構造等の提案
建築基礎技術委員会
1.鋼管杭(杭頭部)の耐力評価
  • 杭体耐力と変形性能の評価方法・評価式や杭体モデル化方法と設計限界値の提案、群杭フレームによる試設計および鋼管杭基礎の設計例の作成
2.建築基礎二次設計法の確立のため鉄連学助成テーマのフォロー
  • 郡杭設計体系の整備・構築、杭材の部材耐力および杭頭固定度評価および地盤抵抗(鉛直・水平)評価のフォロー
3.外部委員会活動
  • 基礎構造部材の強度と変形性能小委員会・鋼管杭性能WG(建築学会)、建築基礎構造設計指針設計例改訂小委員会(建築学会)および建築標準仕様書JASS3・4改訂小員会(建築学会)の各委員会に参画
製品技術委員会
1.2019年度 製品技術委員会活動報告書の作成
2.規格・技術資料の改訂推進
3.技術ノウハウの再整理
  • 工場溶接作業者の資格、コイル継ぎ溶接部の検査方法の標準化および鋼管矢板幅の測定要領標準化の検討
技術総括委員会 広報WG
1.「鋼管杭・鋼矢板技術協会創立50周年記念誌」の原稿作成(記念誌発刊予定:2021年8月)
2.ホームページ更新・リニューアル
  • 技術資料の電子化およびアップデート

3.その他の活動

2020年度鋼管杭施工管理資格関連の活動計画案
◆鋼管杭施工管理士検定試験開催に向け関連事業への参画および実施
① 鋼管杭施工管理士検定試験委員会への参画
  • JASPP委員:委員長、委員3名および事務局
  • 検定試験実施
  • 試験予定日:2020年11月15日(日)(受験申込みは8月1日から予定)
    (各年の11月第三日曜日を開催日とする。)
    試験場所:仙台、東京、大阪、福岡の4箇所
② 講習会事業への共催 (主催:全基連 共催:JASPP/全国圧入協会)
  • 講習会開催(2回):東京(8月)、大阪(10月) 定員:80名程度予定
③ 鋼管杭の施工管理講習テキストの改訂2版の増刷
  • 150部の増刷予定